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大賞作品(わたし遺産ニュース02 敬称略)

第1回大賞作品『命をつなぐ十円玉』が、『心をつなぐ10円玉(作詩:かず翼/作曲:杉本眞人/編曲:矢野立美)』として、八代亜紀さんの楽曲になりました。2014年10月に発売されたこちらの楽曲ですが、「わたし遺産」受賞作品がなぜ楽曲化されたのでしょうか。この度、作詞家のかず翼さんに、これまでの経緯をお話しいただきました。『命をつなぐ十円玉』を書いてくださった芦田さんの、いま現在のお気持ちと併せてお届けします。

- なぜ、『命をつなぐ十円玉』が八代亜紀さん
の楽曲になったのでしょうか?
私には孫もいるのですが、昔から子どもの自殺の問題をニュースで耳にする度に、心を痛めて悲しい気持ちになっていました。そんな時、ある日何気なく新聞で「わたし遺産」のこの作品を見て、非常に共感を覚え、また感銘を受けました。作中の10円
玉を配った先生は、今ではいわゆる褒められた先生ではないのかもしれないですけれど、そこがまた人間味があっていいんですよね。先生の温かさが心に染みて、とても感動しました。それに物語として、とても面白味を感じさせてくれる文章だなと思いましたし、「わたし遺産」という企画も、とっても素晴らしいと思ったんです。そしたらもう作詞家の性か、詞に書かずにはいられない気持ちになりました。八代亜紀さんから依頼を受けて書いた訳ではないですし、すぐに誰かに歌ってもらうつもりもなかったんですが、気がついたらもう完成していました。

そして、これも不思議なご縁なんですが、ある時仕事の流れで八代亜紀さんのディレクターにお会いした時があり、何か詞はないですか?と言われ、あれがあるなとピンときたんです。ディレクターも詞の内容をとっても気に入ってくれて、そこからはトントン拍子にことが進みました。曲は、杉本眞人さんがいいんじゃないかと思い、私がお会いした際に作曲をお願いしました。ちなみに私は、昔から八代亜紀さんのファンだったんですが、お仕事をご一緒したくてもなかなかご縁がなく、今回念願叶って歌ってもらうことができて本当に嬉しく思っています。八代亜紀さんも詞の内容をとても気に入ってくれて、ずっと歌い続けたい作品だとおっしゃっているんですよ。

- 楽曲への想いや、歌詞に込めたメッセージに
ついて教えてください。
昔から子どもの自殺の問題はありました。そして今でも、やっぱりなくなっていません。私も学生時代、色々と辛いことや苦しいことがありましたが、辛い時期というのは過ぎれば必ず楽しい時期がくるんです。大人はみんなわかっていることだと思いますが、子どもはそれを知らないんですね。子どもがそれを分かっていないのは本当に可哀想なことですし、大人がしっかりと導いてあげることができればと、ずっと思っていました。
私はこの曲を自殺防止で書いた訳ではないですし、この歌で悲しいニュースが減らせるかは分からないですが、こんな先生がいたという素敵な話を、曲で少しでも広めることができたなら、よかったなと思っています。やっぱり大人が、子どもに正しいことを教えてあげなくてはいけないと思うんです。子どもの気持ちを大人が汲み取って、正しい方向へ導いてあげなくてはいけないですし、もし辛い時があっても、どうにか乗り切ってもらいたいという思いが強くあります。今回曲になったことが、作品を書かれた芦田さんにも喜んでもらえたなら私も嬉しいです。本当に心の遺産ですね。


【かず翼プロフィール】
国立音楽大学ピアノ科卒業後、作詞家池田充
男に師事。昭和63年古賀政男音楽大賞優秀賞。
現在も、氷川きよしさんなど、多数の歌手の
作品を手掛けられています。

教科書が見つかって、改めて両親に伝えたいこと。

わたし遺産の応募作品『命をつなぐ十円玉』が、『心をつなぐ10円玉』として曲となり、恩師が伝えたかった命の大切さを、温かいメッセージとして多くの人に伝えられることは、思いがけないことでした。生命が再び輝くことを願い、そのままの形で作詞されメロディーとなり、八代亜紀さんの歌声で懐かしい光景とともに蘇ってきます。心にしみる歌声は、まるであの時の十円玉が、恩師の思いを変わらず伝える物語のようです。
十円玉はご縁(五円)が二つ重なり、縦横バランスのとれた繋がり(十)が永遠(円)に、魂(玉)に響く歌となって届けられたように思います。

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